第73回 午後 問94
図のように厚さ x[cm]の水ファントム(背景)の中に直径 d[cm]の球状の気泡がある。この水ファントムに光子フルエンス ϕ0 の一様な X 線を入射させたとき、背景を透過した光子フルエンスを ϕ1、気泡の中心を透過した光子フルエンスを ϕ2 とする。背景に対するこの気泡の被写体コントラスト C を C=(ϕ2 − ϕ1)/ϕ1 で定義するとき、C を表す式で正しいのはどれか。 ただし、この入射光子エネルギーに対する水の線減弱係数を μ[cm⁻¹]とし、気泡中の光子の減弱は考えない。また、散乱線の寄与は無視する。

- 1e^(μd) − 1
- 21 − e^(−μd)
- 31 − e^(μ(x−d))
- 4e^(μ(x−d)) − 1
- 51 − e^(−μ(x−d))
正答: 1

背景(水厚x)を透過した光子フルエンス φ1=φ0·e^(−μx)。気泡(厚さd、減弱なし)を含む中心では水厚が(x−d)となり φ2=φ0·e^(−μ(x−d))。被写体コントラスト C=(φ2−φ1)/φ1=φ2/φ1−1。φ2/φ1=e^(−μ(x−d))/e^(−μx)=e^(μd) より C=e^(μd)−1 となる。指数の符号を取り違えない点が要である。
- 【正答】 正しい記述:φ2/φ1=e^{μd} を C=φ2/φ1−1 に代入すると e^{μd}−1 となり正しい。
- 誤った記述:1−e^{−μd} は符号と定数項の構成が誤りで、φ2/φ1−1 の展開と一致しない。
- 誤った記述:1−e^{μ(x−d)} は気泡厚dでなく水厚(x−d)を指数に用いており、比の計算が誤っている。
- 誤った記述:e^{μ(x−d)}−1 は指数が μd でなく μ(x−d) となっており、φ2/φ1 の算出を誤っている。
- 誤った記述:1−e^{−μ(x−d)} は指数・符号ともに誤りで、正しい比 e^{μd} から導かれない。
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